現状・相談のきっかけ
昭和8年に創業者の廣岡平七氏が当時の東京市代々木本町に『組紐処偕可園』を設立し、現在は4代目が経営している組紐工房です。メインバンクである地元信用金庫からの依頼で金融機関担当者と事業者を同行訪問しました。当初は売上が頭打ちとの話で相談に応じて欲しいということでしたが、話を聞いてみると需要はあるにもかかわらず作り手(職人)が確保できないため生産量を増加できない状況であることが分かりました。
課題内容
当社は、facebookとInstagramに代表者の個人アカウントがありましたが不定期に投稿を行っており、肝心の自社ウェブサイトはなく「商店街に行こう!inかながわ」というお店紹介サイトに掲載されているだけでした。
また、組紐の作り手(職人)への報酬は製作した組紐の出来高に応じて支払う形をとっているため、一般的な時給制のパート・アルバイトを募集できる求人サイトでは募集できないことがわかり、自社ウェブサイトで募集する必要がありました。
支援内容
自社サイトの構築から運用まで取引業者を巻き込んで支援
自社サイトの作成は制作業者への依頼も考えましたが、予算の制約があったことと、できるだけ簡易に管理できることが必要だったため、数あるウェブサイト構築のサービスの中から継続的に管理していけそうなサービスを選定しました。当社には代表者も含めパソコン操作が得意な人材がいなかったため、取引先の担当者の方と一緒にコンテンツ作成等をしました。
ポイント
ウェブサイトは作って終わりではなく、むしろ継続的に成長させていくことが重要になります。情報を更新することを習慣化してもらうため継続的に管理運営できるウェブサイトにするということに主眼を置きました。
成果・今後の展望
自力で制作したことにより伝統工芸の組紐を製作する工房という当社らしいウェブサイトに仕上がりました。完成から3か月で5名の方から問合せがあり、その内3名の方に組紐職人として稼働してもらえることになりました。
今後は、コロナ禍で中止していた組紐体験教室を再開することや、真剣に組紐制作に取り組みたい方向けの上級コースなどを企画し、それらをウェブサイトを通して発信していくことを予定しています。
相談者の声
全くわからないなか、わかりやすく説明して頂いて本当に助かりました。ウェブサイトを見て色々な方からのお問合せを頂くようになりとても喜んでいます。また、伝統工芸の組紐に携わりたいという方たちがいることを知ることができました。これもウェブサイトの効果です。これからも自分たちでウェブサイトを成長させていきたいと思います。

